成長、崩壊、困惑、愛。すべて詰まっています。
映画「マイ・ブラザー」は、トビー・マグワイア、ナタリー・ポートマン、
ジェイク・ギレンホールと、ハリウッドでも名だたる演技派の三人が主演。
家族の愛が心にズンとくる映画でした。
海兵隊のエリート軍人である兄のサム(トビー・マグワイア)と、
銀行強盗で服役した厄介者のトミー(ジェイク・ギレンホール)。
二人は全くと言って良いほど正反対の人物ですが、心はしっかり
結ばれた、仲の良い兄弟。
トミーの出所と入れ替わりのように、サムが戦地へ出発することに
なりました。しかし旅立ってまもなく、サムの妻グレース(ナタリー・
ポートマン)と二人の娘が待つ家に、訃報が届きます…
悲しみに包まれる中、トミーは、それまで自分のことを毛嫌いしていた
グレースや、残された子供達を支えるのは自分しかいない、と一念発起。
トミーの気遣いにより、次第に彼らの表情には笑顔が戻ります。
そんな折、なんとサムが帰還!訃報は誤りで、実は生きていたのです!
家族は喜びに湧きますが、サムの様子が以前と明らかに違います。
突然激昂して娘達を怖がらせたり、トミーとグレースの仲を疑ったり、
それまでの良き夫で父親であったサムの面影がどこかへ消えてしまった
かのよう。
一体、戦地で何があったのか?サムがもう昔のサムではなくなったのは
なぜ?・・・家族は、兄弟は、これからどうなるのか?
*
戦争という重いテーマが内包された物語です。家族や兄弟が、お互いに
傷つきながらも、壊れてしまった心を前に諦めることなく、愛を信じて
進む姿に感動します。
サムの娘のうち、お姉ちゃんの方が、妹に対してコンプレックスを
抱き気味なんだけど、それをトミーが察知して、励ますような言葉を
かけてあげるシーンがありますが、これにもグッときました。
出来の良い兄を持つトミーだからこそ、気持ちが分かるんだなって。
KBCシネマにて6月4日(金)より公開ですので、ぜひ。