イメージは、スパイスの効いたチャイ。
最近、愛しいものに遭遇する率の高いJUNです。
試写会に行けば、個人的にとても愛しい作品に出会ったり、
大好物のもの同士が結婚してたり。
もろもろ、おかげ様でございます。
些細な事と思われるかも知れませんが、
うーん、嬉しい。
そして…今回ご紹介する本も“愛しの一冊”です♥
●7月29日(火)放送:
安東みきえ「頭のうちどころが悪かった熊の話」
“人生について考える7つの動物寓話”とカバーの折り返し部分に
書いてあるけど、堅苦しいことは一切無しの、心温まる本です。
頭のうちどころが悪かった熊が主役のお話は、おぼろげな記憶を
辿って、いつも一緒にいたらしきパートナーのレディベアを探す
というもの。その途中で熊は、亀やハチや毛虫と出会います。
それらと触れ合い交わされる会話や、優しい熊の心遣いの描写が
なんとも胸にキュンキュンくるんです。作者の方の愛を感じます。
他には、シラサギに憧れて友達になりたいと日々願うひねくれ者
のカラスのお話や、ヘビの家族のお話など。
熊で始まって、熊で締めくくられる本です。
最後の章は、頭のうちどころが悪かった熊の親友・不眠症の熊の
お話です。彼は月の輪グマ。眠れない夜に、三日月の光る夜空を
見上げながら外を歩いていたら、いつの間にか三日月が熊の家に
入ってきますが・・・という内容。
登場する動物達は、みんな温かい心の持ち主だったりしますが、
時にシニカルな描写やオチもあり、そこがまた面白いのです。
子供の頃に、イソップ寓話とかの動物が出てくる物語が大好き
だったという大人の人には是非。
もちろん子供にも読み聞かせてあげられる内容の本ですよ。
おすすめ度:
★★★★★
動物達がぴょこぴょこ動いている光景が目に浮かぶよう。
読んでいて、蜂蜜みたいにとろりと甘い気持ちになったり、
黒胡椒の匂いを嗅いで、小さなクシャミをした時のような
気持ちになったり。いつまでも大事にしていたい本です。