ハードです。
世界中の国々で起こっている紛争や悲惨な出来事のニュースには、
その目を覆いたくなるような現実に絶句してしまいます。
そうして知り得た情報について、個々人が問題提起するか否かは
各々が判断するものとして、「知る」事には確かに意義がある。
ある戦争がらみの事件に対し深く考察をし、一人の表現者として
映画を創り上げた巨匠ブライアン・デ・パルマ監督。
作品は賛否両論の物議を醸し、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞
を受賞しました。
今回は、問題作とも言われるその映画をご紹介します。
●10月23日(木)放送:
redact(ed)---編集する、修正する、という意味。
事実を隠蔽し報道する事に対する、批判精神が表れたタイトルです。
ドキュメンタリータッチのこの映画は、2006年に実際にイラクで
起こった、米兵による14歳のイラク人少女のレイプ、及び彼女を
含む家族の惨殺事件が題材になっているフィクションです。
戦闘以外の場面でも、こうして人間の持つ最悪な性質が剥き出しに
なって事件は起きました。
そして、心無い者のせいで犠牲になった人の為、繰り返される報復。
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遥か昔から、戦争が敵も味方もなく多くの人々に傷跡を残している
事実は変わりません。デ・パルマ監督がそこに怒りと悲しみの目を
向けて撮った渾身の一本。
「リダクテッド 真実の価値」は、ソラリアシネマにて
10月25日[土]より公開です。
おすすめ度:
★★★★☆
様々な議論を呼びそうな映画が問題なく公開されるといった面でも、
日本はひとまず平和であると言えるのかも知れません。