痛みを忘れない。
今回は、阿部寛さんが地味ながらも芯の強い教師を演じた
話題の映画をご紹介します。
映画の原作は重松清さん。思春期頃の揺れ動く子供の心を
細やかに描写される事でも知られている作家さんですね。
●11月27日(木)放送:
東ヶ丘中学の2年1組で、いじめによる自殺未遂事件が起こった。
マスコミにも報道され大問題となり、いじめに遭った張本人の
生徒・野口は転校。担任教師は休職する。
新学期が始まり、臨時教師の村内が着任する。彼は極度の吃音で、
上手く喋れない。その様子に生徒達には冷ややかな笑いが起こる。
そんな生徒達に、村内はこう言う。『先生は上手く喋れないが、
本気で話す。だから本気で聞いてくれ』と。
そして村内は、転校してしまった野口の席を再び教室に設置する。
無人の机に毎朝「野口君、おはよう」と声をかける村内の行動は
生徒達のみならず、他の教師や保護者達にも波紋を呼ぶ事に。
野口君の苦しみを心から理解することなく、ただ反省文を学校に
提出したというだけで、いじめの事実から逃れようとする生徒に
「忘れるなんて、卑怯じゃないか」と訴える村内。物静かな彼の
骨太な精神を感じ取り、心を動かされる生徒も中には居て・・・
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劇中で、村内先生は【責任】という言葉を使ってメッセージを
投げかけてきます。“中学生はまだ子供だから”と言う事は、
人を傷つけたという事実の上では決して言い訳にはなりません。
“他人の気持ちを想像できる人間”に成長する事の大事さを、
一生懸命伝える一人の教師の姿に感動。
シネ・リーブル博多駅にて、11月29日[土]より公開です。
おすすめ度:
★★★★☆
いじめの問題はどの時代も、なかなか無くなりませんが…
この映画が多くの子供の目に触れる機会があればいいなぁ。