不幸の連続、だけど・・・
フィンランドの映画監督・アキ・カウリスマキの、久々の作品が公開されます。
そして上映館であるシネテリエ天神では、公開に先だってカウリスマキの映画を
特集上映する企画も。あの淡々とした世界が好きな人にはたまりませんね!
●8月15日(水)放送:
『街のあかり』
警備員のコイスティネンは無口で朴訥な性格。職場の上司や同僚とも
打ち解けることができず、ただ黙々と自分の仕事をこなす毎日。
そんな彼を気にかけているのは、ソーセージスタンドを営むアイラ。
だけどコイスティネンは、彼女が密かに思いを寄せている事に気付かず、
相変わらず家族も恋人もいない孤独な日々を過ごしています。
ある夜、コイスティネンはパブに立ち寄ります。そこで思い切って見知らぬ
女性に声をかけてみますが、大失敗。そうして所在なく店の端っこに佇む
コイスティネンを、店に来ていたマフィアのボスが偶然見かけ「こいつは
使えるかも知れない」と悪だくみを・・・
後日、カフェで休憩しているコイスティネンに、「あなた寂しそうね」と女性が声を
かけてきます。生まれて初めて恋に落ちたコイスティネン。自分の人生に希望を
見出しますが、実はこの女性・ミルヤは、マフィアの手先だったのです。
マフィアの罠にはまり、不幸のどん底に落ちていくコイスティネン。どうしようもない
悲劇の連続ですが、映画の最後には、ほのかな希望の光が灯ります。
『街のあかり』は、9月22日(土)から
シネテリエ天神にて公開です。
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さらにシネテリエ天神では“カウリスマキのあかり”と題した、カウリスマキ作品の
特集上映が行われます。8月23日(木)〜9月7日(金)まで、連日20:45から
日替わりで上映されます(詳しいスケジュールや入場料金はシネテリエ天神のHPを
ご参照ください)。
カウリスマキの映画は、独特のペーソス滲み出る作風で、結構ハマります。
普通の人々の(主に悲しく切ない)日常が淡々と描かれている映画達ですが、
どれも視点が優しく、ちょっとコミカルな部分があるのが特徴です。
“不幸な中にも、必ずどこかに見守ってくれている小さな神様はいるんだよ”
というメッセージが込められているような気がします。
この機会に是非!