敬老の日によせて
敬老の日が9月の第三月曜になって、はや数年。
いまだに9/15というイメージから逃れられません。
昭和生まれですけん。(←あまり関係ない?)
あ、ちなみに9/15は「老人の日」という呼称になりました。
さて今回は、作家であり、孫のいるおばあちゃまでもある、
私の大好きな佐藤愛子さんの本をご紹介します。
●9月18日(火)放送:
佐藤愛子『我が老後 まだ生きている』
佐藤愛子さんのエッセイ『我が老後』シリーズの第6弾。
このセルフパロディとも言うべきサブタイトルは、前作『我が老後 それからどうなる』の
最終回が“まだ死にそうにない”という題だったのを受け、読者の方が佐藤さんに「この
次の本は“まだ生きている”っていうのはどうですか」と言ってきたのが元だとか。
大正12年生まれ、今年で満84歳になる佐藤愛子さんは、これまでに数々の小説やエッセイを
書かれていて「憤怒の作家」「怒りの愛子」などと称されることもあります。怒りの矛先は主に、
卑怯であったり軟弱な精神を持つ者に対して向けられる事が多いんですが、佐藤さんの怒りは
筋がしっかり通っていて(これは「正論」という意味ではないですよ)、読んでいてスカッとします。
甘っちょろくない、硬派な女性だと思います。
この本の中では、拝金主義に傾いてきている日本の学校教育や社会の風潮に対して怒ったり、
まだ小さい時にはとても懐いていたお孫さんが思春期になり、あまり感情を表に出さなくなった
事に対して驚きあきれ、時に感心したり、、、
そして佐藤さんのエッセイは、笑えるのです。時には怒ってる自分の事さえも面白おかしく書く
ところに、もはや度量の広さを感じずにはいられません。物事をとても客観的に見る方なんだと
思います。ある意味クールなんでしょうね。
次回作のサブタイトルは何になるんでしょうか…?楽しみです。
おすすめ度:
★★★☆☆ +(★×0.5)
既に祖母が他界している私にとっての“おばあちゃん”!?
お元気で、長生きして下さることをいつも願っています。