ぶつかり合うアンサンブル。
そこに1台のピアノがあるだけで、繊細でエモーショナルで、
時に官能的なドラマが生まれます。
『ピアノ・レッスン』『シャンドライの恋』『海の上のピアニスト』などなど…
過去にピアノが出てくる素敵な映画は数ありますが、今回ご紹介する
『4分間のピアニスト』もそれは素晴らしかったです!
●12月12日(水)放送:
幼い頃からピアノの特訓を受け、様々な国際コンテストに出場していたジェニー。
過去に悲しい出来事があって以降道を誤り、今は刑務所に収監されています。
そこにピアノ教師として訪れたクリューガーは、ジェニーの類いまれな才能を
見出し、特別レッスンをつけます。目標はコンテスト優勝。
ところが気に入らない事があると誰彼かまわず牙をむくジェニー。同じ入所者と
トラブルを起こしたり、看守を怪我させたり、クリューガーにも反抗心むき出しで
向かっていったり…こんなことで果たして無事にコンテストに出場できるのか?
年老いたクリューガーの「静」と、野生の動物のようなジェニーの「動」の対比。
サリバン先生とヘレン・ケラーの関係にも似ています。ジェニーのかくも激しい
性格に、「同じ方向を向いているのに、どうしてこうもすれ違うのか」と、再三
落胆させられるクリューガーの言葉が切なく響きます。派手さはありませんが
しっかり引き込まれるドラマ展開です。
4分間のピアニストは、12月29日(土)よりKBCシネマにて公開予定です。
おすすめ度:
★★★★★
映画の中で使われている曲も美しい!