映画史に残る殺し屋登場。
第80回アカデミー賞で4つのオスカーを獲得!
追いつ追われつの緊迫感に、アメリカ南部の乾いた空気感が感じられ、
何とも絶妙な味わいの画面。
コーエン兄弟の映画は今回もやっぱり面白かった!!
●3月5日(水)放送:
メキシコ国境に近い砂漠で狩りをしていたルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は、
数台のトラックが不自然に集まっている場所を発見します。辺りに注意しつつ近づくと、
そこには沢山の人の死体、そして大量のヘロインと200万ドルの大金が。
モスは自身の運命を大きく変える事を自覚しつつ、バッグに詰まった大金を奪います。
この時からモスの命は狙われることに・・・
大金に仕掛けられた発信機を頼りにモスを追うのは、殺し屋アントン・シガー(ハビエル・
バルデム)。大柄で髪はおかっぱ、殺しの道具は酸素ボンベと一体になったホース状の
エアガンと、何から何まで奇妙なシガーという男、狙った獲物は逃さない冷酷さをもって、
モスを追いつめていきます。
そしてもう一人、追う男が。往年の保安官といった風情のエド・トム・ベル(トミー・リー・
ジョーンズ)。トラックが散在する件の現場を検証し、モスが事件に巻き込まれたのでは
ないかと考え、彼の身柄を保護する為、そして殺し屋を捕らえるために追跡を開始します。
とにかく緊張感がいっぱい。なんせ殺し屋シガーの不気味なことと言ったら!
言動も何だかヘンだし、もしこんな人と相対したら頭がクラクラしそう。
逃げるモスはと言うとベトナム戦争の帰還兵という設定で、こちらも少々の
怪我では屈しないというタフさ。
全編を通してBGMが殆ど使われていないところも逆に効果的で、
シガー登場時に与えられる恐怖感が一層際立つものでした。
アカデミー監督賞・作品賞・脚色賞・助演男優賞(ハビエル・バルデム)の4部門
受賞の快挙!おかっぱ頭のインパクトが功を奏した部分も大きいでしょうね。
ノーカントリーは3月15日(土)より、KBCシネマ他にて上映中です。
おすすめ度:
★★★★★
スペインの草刈正雄的色男のバルデムさんにおかっぱのヅラを被せるところとか、
コーエン兄弟冴えてます。笑えるどころか逆にコワいし!
ギャグに走らなかったところが、成功の一因だったかも知れませんね。