ストイックなデューク東郷?みたいな〜
今回ご紹介する映画は、久々のジム・ジャームッシュ作品。
前作「ブロークン・フラワーズ」から実に4年経ってるんですねぇ。
ドライな感じで、ちょっとしたユーモアをどこかに挟む匙加減が
絶妙な監督だと私は思っているんですけどね。大好きです。
そんなジャームッシュ監督が映画の舞台に選んだのはスペイン。
なんでも、クラッシュの故ジョー・ストラマーの遺言とかで、
オールスペインロケです!
しかも、撮影監督はクリストファー・ドイル。
そんな訳で、わくわくしながらスクリーンに向かいました。。。
●9月23日(水)放送:
ジム・ジャームッシュ監督作品。
Two Espressos, No Mobile, No Sex while Working.
エスプレッソ2杯、携帯なし、仕事中のセックスもなし。
コードネーム“孤独な男”に関して分かる事は、上記のたった3つ。
彼は【自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ】というミッションを遂行すべく、
スペイン中を巡ります。
彼と同じくコードネームを持った仲間が「スペイン語は話さないのか?」と
孤独な男に声をかけ、会話と言えるのかどうか分からないような言葉を交わし、
互いに暗号の入ったマッチ箱を交換する。
その繰り返し。
*
【自分こそ偉大だと思う男】にどうやって行き着くのか、細かい説明はナシ!
なんて書くと、観てて退屈になるんじゃない?と危惧しがちですが、
私はただただ画面に引き込まれました。
なんでしょう、この魅力は!
登場人物達がミステリアスだからこそ、引き込まれるというのもあるかも。
スタイリッシュな画面と、何と言っても“孤独な男”役の俳優さんの顔や
佇まいが味わい深いのです。黒人で、いつもネクタイなしのスーツ姿で、
無駄な言葉を発する事は無い。キーワードが少ないながら、キャラが完成
しているんです。
ガエル・ガルシア・ベルナル、工藤夕貴も出演。実は俳優陣豪華な一本。
能弁とは正反対の映画です。まずはご覧を。
シネ・リーブル博多駅にて公開中です。